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さて、
今回の “止まらぬ欲望” はリールです。
このリールに関しては思い出深いのでかなりダルい記事になると思いますがあしからず。
最初にこのリールを目にしたのは小学校5年生の頃。
友達とよく行っていた近くの駄菓子屋(この駄菓子屋は品物が多岐に渡っていて“よろず屋”と呼ばれていた)に、駄菓子や生活用品に混ざって、おそらく主人の趣味からくるのであろう、釣り道具が端の端っこに申し訳なさそうに置いてありました。
釣竿5〜6本にスピニングリールが2〜3個、スプーンとプラグが数個、あとは糸やおもりやウキなんかの小物。
その中に10000円と書かれた、電動ドリルのケースにしては少し長めのなんだかわからない黒い箱がありました。フタが閉めてあるので中身は分かりません。
私 「オッチャン、これなに〜?」
主人 「釣り道具の一式や」
私 「なか、見せてぇ〜や」
主人 「買うんやったら見せたるわ」
私 「せっこー、せこせこやんけ」
と、この後も何度もこういう大阪特有のやり取りがあり、結局私の粘り勝ちで中を見せてくれました。
振出しのロッド、プラのケースの中に、プラグ、スプーンが5個ずつ、そして・・・
見たことのない、へんてこりんなリールが。
そうそれが、
“クローズドフェイスリール”

この写真は《ツリノ ウイグワム》
だったのです。
“クローズドフェイスリール” はその名の通りスプール部分がフロントキャップで閉じられているリール全般を言います。
その中でもベイキャスのようにロッドの上に付けるモノは
“スピンキャストリール”
と呼ばれ、スピニングのようにロッドの下に付けるモノを
“アンダースピンキャストリール”
とか
“トリガースピンキャストリール”
と呼ばれます。
スピニングリールとベイトキャスティングリールを合わせたようなリールなので “スピンキャストリール” 。
セットの中に入っていたリールは深みどりのトップキャップが上の写真のウィグワムとそっくりのスピンキャストリールでした。
私は一目見て、『パチもんや』と思いましたが、一緒に通っていた友達は、
「おおっ、カッコええやんけぇ!」
と盛り上がってました。
学校でもクラスは違いましたが、わざわざ私のクラスに来て、アレええなええなと連発してました。
あまりにも言われると私もその気になってしまい、
『今はああゆうのがカッコええんや』と洗脳されてしまい、どうしても欲しくなってしまいました。
その友達は山手のデカい家に住んでる金持ちで親も甘く、その気になれば明日にでも買える状態ですが私はその頃はお小遣いが無く、お年玉とゴルフ好きのオヤジに売りつけるために近くのゴルフ場でロストボール拾い(もちろん正面玄関から入れる訳はなく、山側から入り込んでいた 普通のボール1個10円、ツーピースボールは20円、ダンロップのツーピースだと50円)をして確か1年半くらいかけて10000円を貯めました。
友達には “全く興味無し” という態度をとっていたので一人でこそっと買いに行きました。
それ以降、騙していたという罪悪感が出てきて “買った” とは言いづらく、会うことすらしませんでした。
中学生になると(校区が違ったので友達は私とは別の中学)そんな事遥か彼方に忘れて釣りに行きまくってましたが、1年ほどたった時に急にラインが巻けなくなって壊れてしまいました。
これがキッカケで友達をふと思い出し、騙して釣り道具セット買ったことを謝ろうとその友達の家に行ってみました。
が、真っ白の壁でめっちゃ綺麗な家だったのになんか薄汚い。表札も無い。
「引っ越したんか・・・言うてくれたらええのに・・・」
その時は少し憤慨しながら帰ったのを覚えています。
なんだかんだで中2になってクラブ(卓球部)に後輩が入ってきました。この後輩がなんと私の友達の家のまん前に住んでるヤツで(校区の統廃合で同じ校区になった)友達のことを聞いてみると、
“夜逃げ”
したと・・・
そりゃ言えんわな・・・
親戚のオッチャンにもらったリールでしばらく釣ってましたが、竿にガタが来出してガイドがぐらぐらになったり、振出しの途中からスポッと抜けるようになり、それからというものこのいわくつきの釣り道具セットはいつか直せる時が来ると(この頃は大人になったらなんでも直せると思っていた)物置きに仕舞いっぱなしになりました。
と言う長い話で思い出深いリールな訳です。
その頃の(今もそうかもしれませんが)クローズドフェイスリールはライントラブルが無くて使い方が簡単という理由で “子供用” 、“女性用” もしくは “ド素人用” という立ち位置で、実際に使っていると恥ずかしいという代物でした。
カッコつけて用途も分からずベイトリールやスピニングリールを使ったりしましたが、実のところ一番使いやすかったのはこのクローズドフェイスリールでした。
キャストのたびにスピニングのようにベールを起こして指にかけて・・・という面倒な事が無くボタン一つで投げれますし、ベイキャスのようなバックラッシュも無いのでコレばっかり使ってました。
壊れた時にあちこちの釣具屋で探しましたが、どこも置いてなかったし、シロウトと思われるのが嫌でそれからは一度も使いませんでした・・・
それから40年という月日が経った現在。私の勝手な思い込みで、今はあんな “お子ちゃま用リール” なんてどこも作ってないんだろうなと思ってましたが、あにはからんや。
このインターネット時代、キーを叩けば出てくる出てくる。
スウェーデンの “アブ・ガルシア” と アメリカの “ゼブコ” を2大メーカーにしてアレもコレもといっぱいあります♫
海外では、まず初めはクローズドフェイスリールから、というのが定番らしくてかなり需要があるそうです。
一部にはマニアも存在しているとか。
なかにはプロも使うような高機能なハイエンドタイプも存在しているそう。

《五十鈴工業 TU01》
ダイワ精工も今も作り続けていると!

いやー、もう手に入らないだろうなぁと思っていたクローズドフェイスリールがどれにしようか迷うほどあるなんて!
長くなったのでまた今度。
ではまた。
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