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さて、
私のカブのイメージはまさしくこれです。
新聞屋が使っているイメージ。
「カンッ(スタンドを蹴り上げる)、ガチャンッ(1速踏み込み)、トゥルルルー、キーッ(泣くブレーキ!)、ゴンッ(新聞満載のハンドルを左に)、カンッ(スタンドを蹴り下げる)・・・」
ハッキリ言ってメンテらしいことと言えば半年に一回オイル交換と空気圧調整するぐらいで、ほぼ乗りっぱなしでしょう。
スタンドの出し方が甘くて立ちごけしたり、冬の凍結路や雨天時に遅いスピードとは言え走行中にコケたりと結構ひどい使われ方していたと思います。
しかし、壊れない。
いやどこか壊れてるのかもしれないが、走る。
煙吹いてても、ハンドル曲がってても、走る。
更に、酷い壊れ方しても3日後には何事も無かったかのように走っている。
「壊れたら捨てて買う」というバブル期ですら、カブだけは修理されていました。それだけ部品が安く大量に出回って修理もしやすいということでしょう。自転車屋でもオイル漏れの修理してましたし。
「質実剛健」
カブの為にあるような四字熟語ですが、これが私のスーパーカブのイメージです。
実際私のカブもこの世に出てから37年走行距離16万キロです。ミッションやヘッド、サス、点火系、吸排気系などチューンしてますがシリンダーとピストンは無交換です。
工業製品として考えるととてつもない期間を動作しています。
“鉄カブは30万キロでオーバーホール”と聞いたことがありますが(?)それを信じるならばまだまだ現役で走れますね。
しかし、最近ヘッド〜シリンダー間からオイル漏れしだしました。1000キロ走るとゲージのアッパーからロワを切るくらい減りますのでなんとかしないといけません。


はたして、現行のJA59に、壊れても壊れても蘇ってくる “底力” はあるんでしょうか。
鉄カブのドラムブレーキはコケても平気だし、スポークホイールは多少曲がっても凹んでもチューブタイヤの恩恵で空気が抜ける事なく走れるし、軽微な曲がりならスポーク調整で治ってしまうし、ボトムリンクサスは上手に使えばつんのめらないし整備も簡単。
なんと言ってもホンダが部品を作り続けていた、という生き永らえる条件がそろっていました。

私は鉄カブに乗ってますが、現行のカブも好きです。
ディスクブレーキはメンテし易いし、ABSは握りゴケしなくなるし、なんといってもキャストホイールは掃除が楽だし、チューブレスタイヤはお手軽にパンク修理出来るし交換も簡単。テレスコピックサスはお手軽にメンテとは行きませんが、ブレーキすれば前が沈むという乗り慣れたスムーズな動きか得られます。
しかし、ビジネスバイクでは無い様な気がするんですよね・・・
実際 “プロ” があるわけですし・・・
JA59は位置付けでは半分、ラグジュアリーバイクの様な気がします。
ラグジュアリーバイクになるとホンダも何十年も部品を製造するとは思えないんですがどうでしょう。電動化の波もありますし。
ただ、今回の進化は内燃機関カブとしては最終形の様な気がします。
色が変わったりはあるでしょうが、機能的にはこれ以上無いスペックだと思います。
スマートキー化とかはあるかなぁ・・・
現行のインプレで言われている、全体的にカチッとした作り。
各々の動作のレスポンスが良くて乗り易いのかもしれませんが、鉄カブの、ユルいところはユルい “のさー” っとした作りが、60年一億台という偉業をなしえたのではないかとも言えます。
30年後が楽しみです。
いやー、私がこの世にいないかもしれんなぁ・・・
なんだかんだ言ってますが、要は欲しいと。

ではまた。
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